【論文】ミノキシジル内服薬0.25mgと0.5mgを用いたmonilethrix患者の治療

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ミノキシジルはmonilethrixの治療に使用されています。

治療には外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)の2つが使用されますが、

内服薬(飲み薬)に注目します。

ミノキシジル外用薬は毛幹の脆弱性を悪化させる可能性があり、

多くの症例ではミノキシジル内服薬が使用されているためです。

 

monilethrixとは

見た目がビーズ状である脆弱な毛幹になる疾患です。

短くボロボロになりやすい髪が特徴です。

Monilethrix

出典:wikipedia

 

ミノキシジル内服薬0.25mgでの治療

Monilethrixの2人の患者を治療するために、

低用量のミノキシジル内服薬(0.25 mgを1日1回)を投与しました。

脱毛が減少し、髪が長くなり、3か月目と6か月目に髪の密度が最初に大幅に改善したという1つのケースで、有望な結果が見られました。

18〜24か月後、同じ投与量で髪の状態の改善が維持されました。

有害事象は観察されなかった。

 

40歳の女性のケース

monilethrix_woman_age40

出典:Treatment of monilethrix with oral minoxidil

人物 40歳の女性
用量用法 ミノキシジル内服薬0.25 mgを毎日飲む
効果 治療開始から6ヵ月後、
髪の破損が減り、ボリュームと長さが増し、著しい発毛が見られた(上図参照)。
副作用 患者には副作用や治療の合併症はなかった。
治療は継続され、3ヶ月間隔でレビューされている。
毛密度は維持されており、2年間において副作用は発生していない。

 

35歳の女性のケース

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出典:Treatment of monilethrix with oral minoxidil

人物 35歳の女性
用量用法 ミノキシジル内服薬0.25 mgを毎日飲む
効果

治療開始から3ヵ月後の検査で脱毛は著しく減ったが、密度に変化はなかった。
ミノキシジルを毎日0.5mgに増やした。
6カ月後のレビューでは密度は改善された(上図参照)。

副作用 治療は継続され、3ヶ月間隔でレビューされている。
毛密度は維持されており、18カ月後も副作用は発生していない。

 

ミノキシジル内服薬0.5mgでの治療

6歳の少女の毛幹障害に

ミノキシジル外用薬5%では改善しなかったため、

ミノキシジル内服薬が使用された。

毎日0.5 mgのミノキシジル内服薬を投与され、

治療の3ヶ月以内に髪の色、密度、および長さの改善を示しました。

 

人物 6歳の女性
用量用法 ミノキシジル内服薬0.5 mgを毎日飲む
効果

治療開始から3ヵ月以内に髪の色、密度、および長さが改善した。

副作用  

 

所感

1つ目は女性の場合、ミノキシジル内服薬での治療は0.25~0.5mgで治療できるのでは?と検討する機会を与えてくれる事例と思った。

2つ目はミノキシジル外用薬5%よりもミノキシジル内服薬0.5 mgの方が効果が大きいことが分かった。

 

参考文献

Sinclair R,Treatment of monilethrix with oral minoxidil,JAAD Case Rep 2016 May 26;2(3):212-5. doi: 10.1016/j.jdcr.2016.02.011. eCollection 2016 May

Cranwell WC, Sinclair R,Loose anagen hair syndrome: Treatment with systemic minoxidil characterised by marked hair colour change,Australas J Dermatol. 2018 Nov;59(4):e286-e287. doi: 10.1111/ajd.12812. Epub 2018 Mar 22

Poonkiat Suchonwanit,Sasima Thammarucha,Kanchana Leerunyakul,Minoxidil and its use in hair disorders: a review,Drug Des Devel Ther 2019; 13: 2777–2786

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