2015年にNHKラジオの「抜け毛を科学する」という番組にて、
大阪大学大学院の板見智(いたみ さとし)医師が
薄毛ついて話したことが「身も蓋もない」と話題になりました。
9つの質問への回答がほとんどが、
【ハゲるときはハゲる】もしくは【ハゲる人はハゲる】
で締めくくられていたためです。
別の記事にて、板見医師は信頼できるクリニックの見分け方ついて、
以下のようにコメントしています。
「怪しいのはミノキシジルの飲み薬を出しているところ(ガイドラインで、ミノキシジル内服はD(行うべきではない))。非常に安全域が狭い薬なので、そういうクリニックは避けた方がいい。“日本臨床毛髪学会”で評議員などをしているクリニックなら信用できると思います」
本ブログでは、以下の2つを解説します。
- 日本臨床毛髪学会の評議員がいるクリニック
- ミノキシジル内服の安全な量
医師による「身も蓋もない」薄毛の話
板見医師による「身も蓋もない」薄毛の9つの質問と回答を引用したものを紹介します。
Q毛穴に詰まった汚れを取るとハゲない?
A本来皮膚の汚れ程度で毛の成長は止まらないから、毛穴をきれいにしてもハゲるときはハゲる。Q生活習慣を改善したらハゲない?
A統計上30年前の生活習慣や食事と今と比較してもハゲの数に変化は無いので、ハゲるときはハゲる。Q海藻を食べると毛が生える?
A単なる色の連想ゲーム。海藻だけでは毛は生えない。Q頭皮が硬かったり薄いとハゲるのでマッサージすると良い?
A50年前の迷信。男性型脱毛症では頭皮が柔らかく血流がよくてもハゲるときはハゲる。Q炭酸で頭を洗うと毛が生える?
A生えない。気持ちがいいだけ。Qノンシリコンシャンプーは頭皮に優しい?
A科学的に否定されているのでどちらでもよい。Q頭が蒸れるとハゲる?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。Q体毛が薄いとハゲない?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。Q白髪の人はハゲない?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。
引用元:ハゲルヤ
板見智(いたみ さとし)教授とは
板見医師は皮膚科の先生です。
皮膚と髪の毛の再生をテーマに研究をしています。
日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドラインの作成にも貢献し、
2017年度には、【AGA】と【円形脱毛症】の診療ガイドラインを公表しています。
また、薄毛に悩む患者へのメッセージがあります。
「私ができるのは専門分野の疾患の治療。心の治療はできない。しかし症状が良くならなければ心の病は取れないのではないでしょうか。悩む患者さんにメッセージがあるとすれば、育毛サロンや迷信に惑わされることなく、脱毛症は病院で治療しましょう、ということです。脱毛症がどうして起きるか、詳しく説明する。説明を聞いて安心される患者さんは多い。安心すれば治療に対し意欲的になっていきます」
引用元:時事メディカル
2018年3月大阪大学を退職され、現在は診察は行っていません。
一度は診察してもらいたかったですが、残念です。
プロフィール
1980年 大分医科大学皮膚科・助手
1982年 マイアミ大学皮膚科学教室研究員
1985年 大分医科大学皮膚科・講師
1993年 同・助教授
1995年 大阪大学医学部皮膚科・助教授
2006年 大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座・教授
2018年3月 大阪大学 退職
薄毛の治療法
動画の中で、医師は薄毛の治療法を3つ挙げています。
- フィナステリド
- ミノキシジル
- 自毛植毛
信頼できるクリニックの見分け方
こちらの記事では、板見医師は以下の通り語っています。
「怪しいのはミノキシジルの飲み薬を出しているところ(ガイドラインで、ミノキシジル内服はD(行うべきではない))。非常に安全域が狭い薬なので、そういうクリニックは避けた方がいい。“日本臨床毛髪学会”で評議員などをしているクリニックなら信用できると思います」
つまり、“日本臨床毛髪学会”の医師がいて、
以下の治療を行うクリニックを探せば良いみたいです。
- フィナステリド
- ミノキシジル
- 自毛植毛
日本臨床毛髪学会(JSCHR)とは
1994年9月に「日本臨床毛髪医学研究会」という名称で研究会が催されました。
本格的に学会形式で運営されることになり、
1995年6月に第1回の研究集会が国際文化センターで開催されました。
学会が発足した頃は植毛がメインだったようですが、
植毛以外にも毛髪に関連することを対象する方針から、学会の名称変更がされています。
時期と名称は以下の通りです。
- 第1~2回:臨床毛喪医学研究会
- 第3~8回:日本臨床毛髪外科学会
- 第9回以降:日本臨床毛髪学会
英語での学会の名称は
Japan Society of Clinical Hair Restoration(JSCHR)です。
ISHRSとABHRSとは
日本臨床毛髪学会は海外の学会とも関わりがあります。
一部ですが紹介します。
- 国際毛髪外科学会(ISHRS)
- アメリカ毛髪外科学会(専門医制度)(ABHRS)
これらの学会を紹介する理由は下記の通りです。
国際毛髪外科学会(ISHRS)に所属する医師が植毛医として信頼できるとされています。
※5ch(旧2ch)での話です。自毛植毛スレxx株目(国内クリニック専用)を参照。
例外はあります。ISHRSに所属するけど、植毛医ではない医師もいます。
クリニックHPの治療内容に植毛がなければ、植毛医でないと判断できます。
アメリカ毛髪外科学会(専門医制度)(ABHRS)はアメリカの植毛の認定制度です。
ABHRSの専門医と認定された医師は、世界でもトップレベルの植毛医です。
【まとめ】クリニックの見分け方
クリニックの 治療法 |
見分け方 |
治療薬 | 日本臨床毛髪学会(JSHRS)の評議員などがいる (評議員の他に理事がいる) |
植毛 | 国際毛髪外科学会(ISHRS)に所属する医師がいる 植毛医ではない医師もいる |
ABHRS専門医と認定された医師は世界レベルの技術を持っている |
日本臨床毛髪学会の評議員がいるクリニック
日本臨床毛髪学会の評議員は以下の24名です。

出典:日本臨床毛髪学会 役員・評議員名簿
以下にクリニックのURL、住所をまとめています。
ただし、まとめたのはクリニックのみ、大学病院は省略しています。
紹介状が必要なケースが多いので。
自宅の近くにないか参考にしてください。

ミノキシジル内服の安全な量
東京にある2つのクリニックに行って、ミノキシジル内服の量について聞きました。
- 東京メモリアルクリニック・平山(院長:佐藤 明男)
- 銀座HSクリニック(院長:柳生 邦良)
ミノキシジルの量は1.3mgが効果があり副作用の危険がないと言われています。
東京メモリアルクリニック・平山で聞いた話
佐藤医師からミノキシジルとフィナステリドついて受けた説明は以下の通りです。
- ミノキシジルは1.3mgが効果があり副作用の危険がないと言われている
- ミノキシジルの半減期は4~5時間だから、1日2回飲むのが効果的
- フィナステリド半減期は約6時間だから、1日2回飲むのが効果的
- プロペシアジェネリックのフィナステリド錠の原料は
東和薬品は国内製を使用し、他はインド製を使用している - 生え際の薄毛には薬よりも植毛が効果的
そして、上記画像の薬を処方してもらいました。
薬には1錠にフィナステリド1mgとミノキシジル1.3mgが含まれます。
120錠で3万円(税抜)です。
用量・用法
1日1回・・・フィナステリド1.0mg+ミノキシジル1.3mg
1日2回・・・フィナステリド2.0mg+ミノキシジル2.6mg
銀座HSクリニックで聞いた話
柳生医師のyoutubeでミノキシジル量についての解説動画を見ていたので、
ミノキシジル内服は2.5mgを半分に分割した1.25mgを飲んでいました。
以上を伝えた上で、柳生医師からミノキシジルとフィナステリドついて受けた説明は以下の通りです。
- ミノキシジルは1.25mgを1日の上限とすること
- ノンレスポンダーでなければ、少量でも効果がある
- 自分がノンレスポンダーかどうかは半年飲み続ければ分かる
- ミノキシジル内服を飲み続けるなら、健康診断で心臓エコー検査を定期的に受ける
- フィナステリドを1.0mgから2.0mgに増やしても、効果が増すか分からない。
2.0mgに増やして効果があったのは10人中5人くらいの実験結果がある。 - 生え際の薄毛には薬よりも植毛が効果的
用量・用法
1日1回・・・フィナステリド1.0mg+ミノキシジル1.25mg
まとめと補足(自分用)
- フィナステリドは1日1.0mgを飲む
- 原料が日本製のフィナステリド錠1mg「トーワ」だと嬉しい
- トーワが無かったら他でもいい
- 1日に2.0mg飲んだら費用が2倍になる
- ミノキシジルは1日1.25mgを飲む
- 1.25mgも1.3mgも大差ないので微量は気にしない
- 1日1回服薬する
- 1日2回服薬しても生え際への効果は期待できない
- ノンレスポンダーだったら頭頂部にも薬が効かない
- 最低でも6カ月は薬を飲み続ける
- 健康診断/人間ドックに心臓エコー検査を追加
- ミノキシジルの副作用で心臓に異常がないかチェック
- 植毛は生え際のスカスカを我慢できなくなったら実施
- すごくお金がかかるからこそ、実際にかかる費用を見積る
- 心に余裕がある時に植毛医を選別しておくと失敗しない
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